ネットワーク上級編
要件定義・設計・クラウド・自動化へ進む
構築や障害対応の次は、顧客の要望を整理し、複数の方式を比較し、 「なぜこの構成にするのか」まで説明できる力が必要です。 全70記事+7つの章末実践演習を通して、要件定義・基本設計・高度技術・クラウド・セキュリティ・自動化・顧客提案を1つの流れとして学びます。
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上級編のテーマは、「技術を知る」から「設計判断を説明する」への移行です。
同じ要件に対して正解が1つとは限りません。 可用性・性能・セキュリティ・コスト・移行難易度・運用負荷を比較し、 なぜその構成を採用するのかを言語化します。
この上級編は、こんな人のためのコースです
対象となる読者
- 中級編を完了した人
- ネットワーク構築や運用を一人で進められる人
- 基本設計・詳細設計へ進みたい人
- 顧客要件をネットワーク構成へ落とし込みたい人
- クラウドやセキュリティまで扱いたい人
- Python・Ansible・APIで業務を効率化したい人
開始時点のイメージ
- 構築や障害対応はできる
- 設計理由を言語化するのが難しい
- 要件から構成を決める経験が少ない
- 複数方式の比較軸が分からない
- 顧客向けの説明や設計資料に自信がない
上級編を終えると、できるようになること
- 顧客要件を可用性・性能・セキュリティ・運用へ分解できる
- 複数のネットワーク方式を評価軸で比較できる
- IP・VLAN・ルーティング・冗長化を設計できる
- BGPを含む外部接続・拠点間接続の基本設計ができる
- オンプレミスとクラウドの接続方式を比較できる
- ファイアウォール・VPN・ゼロトラストを説明できる
- ログ・メトリクスを使った監視・性能分析ができる
- Python・Ansible・APIを使った自動化を試せる
- 設計内容を顧客や非エンジニアへ説明できる
- 設計資料一式をポートフォリオとして残せる
顧客要件から、比較可能な構成案と設計資料を作る
上級編の到達目標は、設定コマンドを投入できることではありません。 顧客の要望を聞き、前提条件と制約を整理し、複数案を比較して、 採用理由・リスク・コスト・移行・運用まで説明できる状態です。
要件を分解する
「止めたくない」「速くしたい」といった要望を、測定・判定できる設計条件へ変換します。
方式を比較する
技術的な可否だけでなく、費用・運用・移行・将来拡張まで含めて比較します。
根拠を説明する
選定理由と残るリスクを、顧客・経営層・運用担当へ伝わる言葉で説明します。
「設計できる」状態へ進む5ステップ
ネットワーク上級編・全70記事+7章末課題
すべて公開済みです。第1章から順番に進めることで、 要件定義・基本設計・高度技術・クラウド・セキュリティ・自動化・提案が、 1つの設計プロセスとしてつながります。 各章の10記事を学んだ後、章末課題でアウトプットしてください。
第1章:要件定義
顧客の要望を、設計に使える条件へ分解する
- 01ネットワーク要件定義とは何か 顧客の要望を設計条件へ変換する、要件定義の役割と進め方を理解する 公開中
- 02現状構成を把握する方法 構成図・設定・契約・運用資料・ヒアリングから現行環境を整理する 公開中
- 03利用者数・端末数・通信量の確認 利用規模と将来増加を把握し、設計の前提条件を数値化する 公開中
- 04可用性要件の整理 停止許容時間・冗長化範囲・復旧目標から必要な可用性を決める 公開中
- 05性能・帯域要件の整理 通信量・ピーク・遅延・パケットロスの許容値を整理する 公開中
- 06セキュリティ要件の整理 守る対象・通信制御・認証・ログ・法令や社内基準を確認する 公開中
- 07運用・監視要件の整理 監視対象・通知・保守・権限・変更管理・障害対応体制を決める 公開中
- 08移行・切り替え要件の整理 停止時間・並行稼働・切り戻し・関係者調整を整理する 公開中
- 09顧客へのヒアリング質問 曖昧な要望を具体化する質問と、回答を深掘りする聞き方を身につける 公開中
- 10要件の優先順位を決める方法 Must・Should・Couldやリスク・コストを使って要件の優先順位を決める 公開中
- 課題第1章 実践演習|顧客要望からネットワーク要件定義書を作ろう 架空企業のヒアリング結果から、要件・制約・未決事項を整理し、要件定義書を作成する 実践演習
第2章:基本設計
要件を、IP・VLAN・経路・冗長化・運用の設計へ落とし込む
- 11IPアドレス設計 アドレス体系・サブネット分割・予約領域・将来拡張を考慮して設計する 公開中
- 12VLAN設計 業務・セキュリティ・障害範囲・運用性を基準にネットワークを分割する 公開中
- 13ルーティング設計 経路制御方式・集約・デフォルトルート・障害時の経路を設計する 公開中
- 14冗長化設計 単一障害点を洗い出し、機器・回線・電源・経路の冗長化範囲を決める 公開中
- 15インターネット接続設計 回線方式・帯域・NAT・DNS・セキュリティ・冗長化を整理する 公開中
- 16拠点間WAN設計 閉域網・インターネットVPN・SD-WANなどを要件から比較する 公開中
- 17VPN設計 拠点間・リモートアクセスVPNの認証・暗号・経路・冗長化を設計する 公開中
- 18DNS・DHCP設計 冗長化・スコープ・予約・名前空間・フォワーダー・運用分担を決める 公開中
- 19監視設計 監視対象・しきい値・死活・性能・通知・エスカレーションを設計する 公開中
- 20ログ設計 取得対象・保存先・保持期間・時刻同期・検索・権限を設計する 公開中
- 課題第2章 章末課題|基本設計をまとめて作る実践演習 要件定義を基に、IP・VLAN・ルーティング・冗長化・監視などの基本設計をまとめる 実践演習
第3章:高度なネットワーク技術
外部接続・冗長化・品質制御・次世代WANを設計判断に結びつける
- 21BGPの基本 AS・ピア・経路広告・ポリシーベース制御というBGPの全体像を理解する 公開中
- 22BGPの経路選択 主要属性と選択順序を使って、採用経路と設計意図を説明する 公開中
- 23冗長インターネット接続 デュアル回線・デュアルルーター・シングル/マルチホームを比較する 公開中
- 24VRRP・HSRPなどのゲートウェイ冗長化 仮想IP・優先度・切り替わり・トラッキングを設計する 公開中
- 25QoSの基本 分類・マーキング・キューイング・帯域制御で重要通信を保護する 公開中
- 26マルチキャストの基礎 ユニキャスト・ブロードキャストとの違いと配信効率を理解する 公開中
- 27MPLS・閉域網の基本 閉域サービスの特徴・責任分界・冗長化・インターネットVPNとの違いを学ぶ 公開中
- 28SD-WANの基本 複数回線の活用・アプリケーション識別・集中管理・経路制御を理解する 公開中
- 29SASEの基本 ネットワークとセキュリティをクラウドから提供する考え方を整理する 公開中
- 30Zero Trust Network Accessの考え方 場所ではなく利用者・端末・状態を基にアクセスを制御する 公開中
- 課題第3章 実践演習|高度なネットワーク技術 BGP・冗長化・WAN・SASE・ZTNAなどを、要件と評価軸から比較・選定する 実践演習
第4章:クラウドネットワーク
仮想ネットワークからハイブリッド・マルチクラウドまで設計する
- 31クラウドネットワークの基本 オンプレミスとの違い・責任共有・論理的な構成要素を理解する 公開中
- 32仮想ネットワークとサブネット アドレス範囲・サブネット分割・可用性ゾーン・拡張性を設計する 公開中
- 33ルートテーブルとセキュリティ制御 経路と通信許可を分けて考え、意図した通信だけを通す 公開中
- 34ロードバランサーの基本 L4・L7・ヘルスチェック・冗長化・TLS終端の役割を整理する 公開中
- 35NAT Gatewayの役割 プライベート環境から外部へ通信する仕組みと制約を理解する 公開中
- 36オンプレミスとクラウドをVPNで接続する IPsec・経路交換・冗長トンネル・責任分界を設計する 公開中
- 37専用線接続の基本 帯域・遅延・可用性・接続拠点・バックアップ回線を比較する 公開中
- 38複数クラウド・複数アカウント接続 ハブ&スポーク・共有サービス・経路集約・分離を設計する 公開中
- 39クラウドDNSの設計 パブリック/プライベートDNS・ハイブリッド名前解決・委任を設計する 公開中
- 40クラウドネットワーク障害の切り分け 経路・通信制御・名前解決・NAT・LB・オンプレ側を順に確認する 公開中
- 課題第4章 章末課題|クラウドネットワーク設計・接続・障害切り分け オンプレミスとクラウドの接続案を比較し、設計と障害切り分けを総合的に確認する 実践演習
第5章:セキュリティ
通信制御・境界防御・認証・分離・インシデント調査を設計する
- 41ネットワークセキュリティ設計 資産・脅威・リスク・制御・監視を整理し、設計方針を作る 公開中
- 42ファイアウォールポリシー設計 送信元・宛先・サービス・方向・例外・ログ・棚卸しを設計する 公開中
- 43DMZ設計 公開サーバーを内部ネットワークから分離し、侵害時の影響を限定する 公開中
- 44IDS・IPSの基本 検知と防御の違い、配置、誤検知、チューニング、運用を理解する 公開中
- 45WAFの基本 Webアプリケーションへの攻撃をL7で検知・防御する役割を理解する 公開中
- 46リモートアクセスVPN設計 認証・端末要件・スプリットトンネル・冗長化・ログを設計する 公開中
- 47認証・認可・アカウンティング 誰が・何をでき・何をしたかを管理するAAAの考え方を学ぶ 公開中
- 48ネットワークセグメンテーション 業務・機密度・端末種別・侵害範囲を基準に通信を分離する 公開中
- 49ゼロトラストの導入ステップ 可視化・ID・端末・ポリシー・段階導入・運用改善の順序を整理する 公開中
- 50インシデント発生時の通信調査 ログ・フロー・パケット・時系列から不審通信と影響範囲を確認する 公開中
- 課題第5章 章末課題|企業ネットワークのセキュリティ設計 企業ネットワークの構成案を題材に、通信制御・分離・認証・監視の観点から設計する 実践演習
第6章:自動化と可視化
Python・Ansible・API・Git・テレメトリーを実務へつなげる
- 51ネットワーク自動化とは何か 自動化する対象・効果・リスク・適用順序・人のレビュー範囲を整理する 公開中
- 52PythonでIPアドレスを扱う 標準ライブラリを使ってネットワーク・範囲・重複・包含関係を判定する 公開中
- 53Pythonで設定ファイルを作る 変数とテンプレートから、一貫した設定を生成する考え方を学ぶ 公開中
- 54SSHによる情報取得 複数機器からshow情報を取得し、失敗時の処理と記録を考える 公開中
- 55Ansibleによる設定投入 インベントリ・Playbook・冪等性・差分確認・ロールバックを理解する 公開中
- 56REST APIの基本 HTTPメソッド・エンドポイント・認証・ステータスコードを理解する 公開中
- 57JSON・YAMLの読み方 階層構造・配列・辞書・インデントを読み、設定やAPIレスポンスを扱う 公開中
- 58Gitによる設定管理 変更履歴・レビュー・ブランチ・差分・復元をネットワーク運用へ活用する 公開中
- 59テレメトリーと可視化 継続的なデータ収集・時系列保存・ダッシュボード・アラートを理解する 公開中
- 60AIを使ったログ調査の進め方 機密情報に配慮し、仮説整理・要約・検索支援としてAIを安全に使う 公開中
- 課題第6章 実践演習|自動化と可視化 情報取得・整形・差分確認・可視化を組み合わせ、安全な自動化の流れを実践する 実践演習
第7章:設計・提案・ケーススタディ
設計資料を作り、レビューし、顧客へ説明して意思決定につなげる
- 61基本設計書の作り方 設計方針・論理構成・主要方式・非機能設計を読み手に伝わる形でまとめる 公開中
- 62詳細設計書の作り方 機器・インターフェース・パラメータ・設定値・依存関係を具体化する 公開中
- 63構成案を比較する評価表 評価軸・重み・根拠・前提・トレードオフを可視化して比較する 公開中
- 64設計レビューの進め方 目的・観点・証跡・指摘管理・合意形成を含むレビューを実施する 公開中
- 65ネットワーク移行計画の作り方 現行から新構成へ安全に移行する手順・体制・判定基準を作る 公開中
- 66切り戻し計画の作り方 切り戻し条件・判断者・手順・所要時間・データ整合性を明確にする 公開中
- 67顧客に冗長化を説明する方法 技術用語ではなく、停止リスク・業務影響・費用の関係で説明する 公開中
- 68経営層にセキュリティ投資を説明する方法 事業リスク・損失・規制・継続性・投資効果へ翻訳して説明する 公開中
- 69大規模障害の原因分析 時系列・影響範囲・直接原因・根本原因・組織要因・再発防止を整理する 公開中
- 70上級編総合ケーススタディ 複数拠点とクラウドを接続する企業ネットワークを、要件から提案まで一貫して設計する 公開中
- 課題第7章 実践演習|設計・提案・ケーススタディ 構成案をレビューし、採用理由・リスク・コスト・移行方法を顧客説明資料へまとめる 実践演習
各記事・章末課題で成果物を残す
上級編では、知識問題だけでなく、設計判断・文書・構成図・コードなど、 仕事やポートフォリオへつながるアウトプットを作ります。
各記事の演習
- 要件から方式を選ぶ問題
- 複数構成案の比較
- 設計リスクの洗い出し
- 顧客説明文の作成
- 設定・コードテンプレート作成
章末の成果物
- 要件定義書
- 基本設計の成果物
- 方式比較・構成案評価
- セキュリティ設計
- 自動化・可視化の成果物
説明する課題
- 採用理由の説明
- 残存リスクの説明
- 費用と可用性の関係
- 障害時の業務影響
- 非エンジニア向け要約
複数拠点とクラウドを接続する企業ネットワークを提案する
第70回「上級編総合ケーススタディ」では、全70記事で学んだ内容を統合し、 架空企業の要件から構成案を作成します。 技術構成だけでなく、選定理由・リスク・コスト・運用・移行・試験まで含めて提案を完成させます。
想定する要件
- 本社と複数拠点を接続する
- クラウド上に業務システムを配置する
- インターネット回線を冗長化する
- リモートワークへ対応する
- セキュリティと運用負荷を考慮する
- 障害時にも重要業務を継続する
作成する成果物
- 要件定義書・構成案比較表
- 物理構成図・論理構成図
- IP・ルーティング・冗長化設計
- セキュリティ・監視設計
- 移行計画・切り戻し計画・試験計画
- 顧客説明資料
上級編の修了目安
記事を読んだ数だけではなく、次の項目を実行できるかで到達度を確認します。
- 全7章の章末実践演習に取り組める
- 総合ケーススタディを最後まで完成できる
- 顧客要件を設計条件へ分解できる
- 複数方式を共通の評価軸で比較できる
- 設計理由・前提・リスクを説明できる
- 移行・切り戻し・試験・監視を設計できる
- 設計資料一式を成果物として残せる
前後の学習ページ
ネットワーク上級編のよくある質問
中級編を終えていなくても始められますか?
個別の記事から読むこともできますが、VLAN・ルーティング・OSPF・ACL・VPN・パケット解析・障害切り分けの基礎を前提にします。 設計判断へ集中するため、中級編相当の内容を説明・検証できる状態から始めることをおすすめします。
AWSやAzureなど、特定クラウドだけを学ぶ内容ですか?
上級編では、仮想ネットワーク、サブネット、ルート、通信制御、ロードバランサー、NAT、VPN、専用線、DNSなど、 複数クラウドで共通する考え方を中心に扱います。
PythonやAnsibleのプログラミング経験は必要ですか?
高度な開発経験は不要です。IPアドレスの判定、設定生成、SSHによる情報取得、APIレスポンスの処理など、 小さく安全な自動化から始めます。
上級編を終えれば、すぐに設計案件を担当できますか?
実案件では、組織の標準、製品仕様、契約、予算、関係者調整など追加の条件があります。 上級編は、設計作業の思考手順と成果物を練習し、案件へ進むための土台とポートフォリオを作るカリキュラムです。
学習進捗のチェックは保存されますか?
チェック状態は、お使いのブラウザのlocalStorageへ保存されます。 別の端末・ブラウザ・プライベートブラウズには引き継がれません。
技術を、設計理由として説明できる力へ変えよう
上級編は全70記事+7章末実践演習を公開しています。 第1章の要件定義から順番に進めるか、実務で必要な章から学び始めてください。