この記事は、 「ネットワーク上級編|要件定義・設計・クラウド・自動化へ進む」 の第11回です。
ここから第2章「基本設計」に入り、要件定義で整理した条件を 実際のネットワーク構成へ落とし込んでいきます。
IPアドレス設計とは?サブネット分割・将来拡張・重複防止の考え方
IPアドレス設計では、単に空いているアドレスを端末へ割り当てるだけではありません。 拠点、部署、サーバー、ネットワーク機器、クラウドなどを整理し、 将来の増加や他ネットワークとの接続まで考えて、 管理しやすく拡張しやすいアドレス体系を作ります。
中級編までは、すでに決められたIPアドレスやサブネットを見て 通信経路を判断することが中心でした。
基本設計では、その前段階である 「どのネットワークへ、どのアドレス範囲を、どのくらい割り当てるか」 を自分で決めます。
IPアドレス設計が不十分だと、数年後のアドレス不足や、 拠点・クラウド接続時のアドレス重複によって、 大規模な設計変更が必要になることがあります。
この記事を読み終えるとできること
- IPアドレス設計の目的を説明できる
- 必要なアドレス数からサブネットを決められる
- 用途・拠点ごとにアドレス体系を整理できる
- 将来拡張を考えてアドレスを予約できる
- クラウドや他拠点とのアドレス重複を考慮できる
- IPアドレス設計表を作成できる
IPアドレス設計とは何か
IPアドレス設計とは、利用者・端末・拠点・用途・将来拡張などの要件をもとに、 ネットワークで使用するIPアドレス範囲とサブネット構成を決める工程です。
たとえば、会社で500台の端末を収容するネットワークを作る場合、 500個のIPアドレスを順番に割り当てればよいわけではありません。
実際には、次のようなことを考える必要があります。
- 拠点はいくつあるのか
- 部署ごとにネットワークを分割するのか
- PC、電話、サーバー、無線LANを分けるのか
- ネットワーク機器の管理用アドレスをどうするか
- 3年後に端末が何台増えるのか
- 新しい拠点を追加する予定があるか
- AWSやAzureなどのクラウドと接続する可能性があるか
- 他社・グループ会社との接続でIPアドレスが重複しないか
良いIPアドレス設計は、現在の端末を収容できるだけでは不十分です。
「構成を見れば用途が分かる」「将来増えても変更しやすい」 「他ネットワークと接続しやすい」という状態を目指します。
要件からIPアドレス設計までの流れ
IPアドレス設計は、設計者の好みだけで決めるものではありません。 第1章で整理した要件を、具体的なアドレス体系へ変換します。
REQUIREMENTS TO IP DESIGN|要件をアドレス体系へ変換する
この順番で考えることで、 「空いているからこのアドレスを使う」という場当たり的な設計を避けられます。
IPアドレス設計の前に確認する情報
IPアドレスを決める前に、まず必要な条件を整理します。 特に重要なのが、現在だけでなく将来の規模まで確認することです。
拠点
- 現在の拠点数
- 今後追加する拠点
- 本社・支店・DCの区分
端末
- PC
- スマートフォン
- IP電話
- プリンター
- IoT機器
サーバー
- 業務サーバー
- DNS・DHCP
- 監視サーバー
- ロードバランサー
ネットワーク機器
- ルーター
- スイッチ
- ファイアウォール
- アクセスポイント
クラウド
- AWS
- Azure
- その他クラウド
- 将来利用予定
外部接続
- グループ会社
- 取引先
- 閉域網
- VPN接続先
要件定義の記事から引き継ぐ情報
| 確認内容 | IPアドレス設計への影響 |
|---|---|
| 利用者数・端末数 | 必要なサブネットサイズを決める |
| 拠点数 | 拠点ごとのアドレスブロックを決める |
| ネットワーク分離要件 | 必要なサブネット数やVLAN数に影響する |
| クラウド利用計画 | オンプレミスと重複しないアドレスを予約する |
| 将来拡張 | 未使用アドレス範囲をあらかじめ確保する |
| 他社・他拠点接続 | 接続先とのIPアドレス重複を確認する |
プライベートIPアドレス範囲を選ぶ
社内LANなどでは、一般的にプライベートIPv4アドレスを使用します。
| アドレス範囲 | CIDR | 設計上の特徴 |
|---|---|---|
| 10.0.0.0 ~ 10.255.255.255 | /8 | 非常に広く、大規模環境や拠点・クラウドを含む体系を作りやすい |
| 172.16.0.0 ~ 172.31.255.255 | /12 | 中規模以上の環境でも利用できる |
| 192.168.0.0 ~ 192.168.255.255 | /16 | 小規模LANでよく利用されるが、他環境との重複には注意が必要 |
どの範囲を使うかに絶対的な正解はありません。 重要なのは、会社全体のアドレス体系として一貫性を持たせることです。
「空いているアドレスをその都度使う」という設計は避けます。
拠点追加やクラウド接続を繰り返すと、アドレス体系がばらばらになり、 ルーティング・障害調査・アドレス管理が複雑になります。
必要台数からサブネットサイズを決める
次に、1つのネットワークへ何台の端末を収容するかを確認します。
IPv4の一般的なLANでは、ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスを 端末へ割り当てないため、利用できるホスト数には上限があります。
| プレフィックス | 総アドレス数 | 一般的な利用可能ホスト数 | 用途例 |
|---|---|---|---|
| /28 | 16 | 14 | 小規模管理ネットワーク |
| /27 | 32 | 30 | 小規模サーバーセグメント |
| /26 | 64 | 62 | 小規模部署 |
| /25 | 128 | 126 | 100台程度の端末 |
| /24 | 256 | 254 | 一般的なユーザーLAN |
| /23 | 512 | 510 | 300~400台程度の端末を含むLAN |
| /22 | 1024 | 1022 | 大規模な端末収容 |
現在の台数ぴったりで設計しない
たとえば現在200台のPCがあるからといって、
254ホストを収容できる/24を即座に採用すると、
端末増加によって早い段階で不足する可能性があります。
確認したいのは次のような情報です。
- 現在の端末数
- 無線LAN端末も同じネットワークへ入るか
- DHCPで一時的に使用するアドレス
- プリンターや固定端末
- 今後3~5年間の増加予測
サブネットサイズは「現在何台あるか」ではなく、 設計期間中に最大何台になる可能性があるかで判断します。
管理しやすいIPアドレス体系を作る
大規模なネットワークでは、 会社全体で1つのルールを決めてアドレスを階層的に割り当てると管理しやすくなります。
たとえば、次のような考え方です。
このような体系にしておけば、
10.20.x.xを見ただけで東京本社のネットワークだと判断できます。
階層化にはルーティング上のメリットもある
連続したアドレス範囲を拠点単位で割り当てれば、 ルーティング設計で複数の細かい経路をまとめて扱いやすくなります。
IPアドレス設計とルーティング設計は別々に考えるのではなく、 後工程も見据えて決めることが重要です。
用途ごとにIPアドレスを分ける
同じ拠点の中でも、すべての機器を1つのサブネットへ入れるとは限りません。
セキュリティ、障害影響、運用管理などを考慮し、 用途ごとにネットワークを分割します。
ユーザー
社員PCなど通常業務で利用する端末。
サーバー
業務サーバー、DNS、DHCPなど。
管理
スイッチ、ルーター、FWなどの管理IP。
IP電話
音声端末を業務PCと分離する場合に利用。
無線ゲスト
社内ネットワークへ直接アクセスさせないゲスト端末。
IoT・設備
カメラ、センサー、設備機器などを分離。
ただし、 「用途が違うから必ず別サブネットにする」という意味ではありません。
VLAN設計、セキュリティ要件、端末数、運用方法を踏まえて、 どの単位で分離するかを決めます。
次の記事「VLAN設計」では、 ここで考えたIPサブネットとVLANをどのように対応させるかを詳しく扱います。
将来拡張を考えてアドレスを予約する
IPアドレス設計でよくある失敗が、 現在必要な範囲だけを隙間なく割り当ててしまうことです。
たとえば、現在3拠点しかない場合でも、将来10拠点へ増える予定があるなら、あらかじめ拠点用の範囲を確保しておきます。
| 区分 | アドレス例 | 状態 |
|---|---|---|
| 東京本社 | 10.20.0.0/16 | 使用中 |
| 大阪支店 | 10.21.0.0/16 | 使用中 |
| 名古屋支店 | 10.22.0.0/16 | 使用中 |
| 将来拠点用 | 10.23.0.0/16 ~ 10.29.0.0/16 | 予約 |
| クラウド用 | 10.30.0.0/16 ~ | 予約 |
「未使用」と「利用可能」は同じではない
現在使っていないアドレスであっても、 将来用途として予約済みなら別用途へ割り当ててはいけません。
設計表では、使用中だけでなく 予約済みのアドレス範囲も管理します。
クラウド・拠点間接続ではIPアドレス重複を防ぐ
単独で利用しているLANでは問題がなくても、 他のネットワークと接続した瞬間に問題になるのがIPアドレス重複です。
例:オンプレミスとクラウドが同じアドレス
IPアドレス重複の例
両方が同じ10.10.0.0/16を使用していると、
送信先がオンプレミスなのかクラウドなのかを通常のルーティングで区別できません。
新しいアドレス範囲を決める前に、少なくとも次を確認します。
- 既存LAN
- データセンター
- 他拠点
- クラウド
- VPN接続先
- グループ会社
- 取引先ネットワーク
- 買収・統合予定の環境
IP重複は、後から解消するほど影響が大きくなります。
NATなどで一時回避できるケースもありますが、 アプリケーション、監視、ログ、障害調査を複雑にする原因になるため、 新規設計ではできる限り重複を避ける方針を取ります。
実務を想定したIPアドレス設計例
次の会社を例に考えます。
東京本社の条件
- 社員:約420人
- 営業部:約180台
- 技術部:約220台
- 管理部:約60台
- IP電話:約300台
- サーバー:約40台
- ネットワーク機器:約50台
- ゲストWi-Fi:約300台まで想定
- 今後5年間で端末数が増加予定
- 将来クラウド接続を予定
東京本社へ10.20.0.0/16を割り当て、
その中を用途別に分割する例を考えます。
| 用途 | ネットワーク | プレフィックス | 備考 |
|---|---|---|---|
| インフラ共通 | 10.20.0.0 | /24 | 共通インフラ用 |
| サーバー | 10.20.10.0 | /24 | 将来増加を考慮 |
| ネットワーク管理 | 10.20.20.0 | /24 | 機器管理IP |
| IP電話 | 10.20.30.0 | /23 | 約510ホスト収容 |
| 営業部 | 10.20.40.0 | /23 | 端末増加を考慮 |
| 技術部 | 10.20.42.0 | /23 | 端末増加・検証端末を考慮 |
| 管理部 | 10.20.44.0 | /24 | 約60台+予備 |
| ゲストWi-Fi | 10.20.50.0 | /23 | 社内LANとは分離 |
| 将来拡張 | 10.20.64.0 | /18 | 今後の用途追加用として予約 |
この設計のポイント
- 東京本社全体を
10.20.0.0/16でまとめている - 用途ごとに一定のルールでアドレスを分けている
- 現在の端末数より余裕を持ったサブネットを採用している
- 将来用途としてまとまったアドレス範囲を予約している
- クラウドは別のアドレスブロックを使用する前提にしている
IPアドレス設計では、 1つ1つのサブネットだけでなく、会社全体のアドレス地図を見ること が重要です。
IPアドレス設計表に残す内容
決めた内容は、後工程で利用できるようにIPアドレス設計表へ整理します。
| 項目 | 記載例 |
|---|---|
| 拠点 | 東京本社 |
| 用途 | 営業部ユーザーLAN |
| VLAN | VLAN 110 |
| ネットワークアドレス | 10.20.40.0 |
| プレフィックス | /23 |
| サブネットマスク | 255.255.254.0 |
| デフォルトゲートウェイ | 10.20.40.1 |
| DHCP範囲 | 10.20.40.50 ~ 10.20.41.240 |
| 固定IP予約範囲 | 10.20.40.2 ~ 10.20.40.49 |
| 想定端末数 | 現在180台/5年後300台 |
| 備考 | 営業部PC・業務タブレット用 |
アドレスだけでなく「理由」も残す
可能であれば、 なぜそのサイズやアドレス範囲を選んだのかも記録します。
| 設計 | 理由 |
|---|---|
| 営業部を/23で設計 | 現在180台だが、5年間で最大300台程度まで増加する想定のため |
| 管理ネットワークを分離 | 一般利用者端末からネットワーク機器の管理通信を分離するため |
| 10.30.0.0/16をクラウド用に予約 | 将来のクラウド接続時にオンプレミスとの重複を防ぐため |
設計理由が残っていれば、 数年後に別の担当者が見ても判断の背景を理解できます。
IPアドレス設計でよくある失敗
現在200台だから/24と決めると、端末増加によって早期にアドレス不足になる可能性があります。 将来の最大端末数まで確認します。
拠点・用途との対応関係がなくなるため、 構成図やルーティングテーブルを見てもネットワークの意味が分かりにくくなります。
新しい部署・サービス・拠点が増えたとき、 離れたアドレス範囲へ追加することになり、管理が複雑になります。
後から接続した際にIPアドレスが重複し、 ルーティングできない問題が発生する可能性があります。
「余裕を持たせる」ことと「必要以上に巨大なサブネットを作る」ことは異なります。 ブロードキャスト範囲や障害影響、セキュリティ分離も考えて決めます。
会社全体 → 拠点 → 用途 → サブネットの順で考えると、 一貫性があり、後から拡張しやすい設計になります。
顧客・上司へIPアドレス設計をどう説明するか
技術に詳しくない相手へ、 「10.20.0.0/16を使います」「営業部は/23です」と説明しても、 設計の価値は伝わりにくい場合があります。
技術ではなく目的から説明する
説明例
「今回は、拠点や用途ごとにIPアドレスの範囲を分けています。 東京本社、支店、クラウドで使用する範囲をあらかじめ整理しておくことで、 将来拠点や端末が増えた場合でも既存ネットワークへの影響を抑えて追加できます。 また、他拠点やクラウドとのアドレス重複を避けやすくなります。」
技術をビジネス上のメリットへ変換する
| 技術的な設計 | 相手へ伝える意味 |
|---|---|
| 拠点ごとにアドレスを体系化 | 障害調査や運用管理をしやすくする |
| 将来用アドレスを予約 | 拠点・端末追加時の大規模変更を減らす |
| 用途ごとにサブネットを分割 | 障害範囲やセキュリティ境界を整理する |
| クラウドと異なる範囲を使用 | 将来のクラウド接続時の重複リスクを減らす |
上流工程では、 「何番のIPを使うか」だけでなく、「なぜその設計が業務に必要なのか」まで説明する力 が重要です。
IPアドレス設計で使われる英語表現
よく使われる単語
| 英語 | 意味 |
|---|---|
| IP address plan | IPアドレス計画・設計 |
| Address space | アドレス空間 |
| Subnet | サブネット |
| Prefix length | プレフィックス長 |
| Private IP address | プライベートIPアドレス |
| Address allocation | アドレス割り当て |
| Address range | アドレス範囲 |
| Reserved range | 予約済み範囲 |
| IP address overlap | IPアドレス重複 |
| Future growth | 将来の増加・拡張 |
| Route summarization | 経路集約 |
設計レビューで使える表現
このアドレス範囲は将来拡張用として予約しています。
アドレス空間は拠点とネットワーク用途ごとに割り当てています。
クラウド環境とのIPアドレス重複を避ける必要があります。
このサブネットは想定される増加に十分対応できます。
理解度チェック
単純なサブネット計算だけでなく、 設計判断ができるか確認しましょう。
問題1.IPアドレス設計で最初に行うべきこととして最も適切なのはどれですか。
- ネットワーク機器へIPアドレスを設定する
- 空いている192.168.x.xを探す
- 利用者・端末・拠点・将来計画などの要件を確認する
- すべてのネットワークを/24にする
解答を見る
IPアドレスは設計の結果です。 まず必要な端末数、拠点、用途、将来拡張、クラウド接続などの条件を確認します。
問題2.将来300台程度まで増える予定のユーザーLANがあります。/24と/23ではどちらを検討すべきでしょうか。
解答を見る
一般的な/24では利用可能ホスト数が254のため、 300台を収容できません。/23なら一般的に510ホストまで収容できます。 ただし、実際には端末の種類、DHCP利用、分割要件なども合わせて判断します。
問題3.なぜ拠点ごとに連続したアドレス範囲を割り当てると管理しやすくなるのでしょうか。
解答を見る
アドレスから拠点を判断しやすくなり、 IP管理、障害調査、アクセス制御、ルーティング設計などを整理しやすくなるためです。 条件が整えば経路集約もしやすくなります。
問題4.オンプレミスとクラウドがどちらも10.10.0.0/16を使っている場合、どのような問題が考えられますか。
解答を見る
VPNや専用線で接続するとIPアドレスが重複し、 通常のルーティングでは同じ宛先ネットワークを区別できなくなる可能性があります。
問題5.次のうち、良いIPアドレス設計に最も近いものはどれですか。
- 余っているアドレスから順番に利用する
- すべてのサブネットを可能な限り小さくする
- 現在必要なアドレス数だけを確保する
- 会社全体・拠点・用途・将来拡張を考えて体系的に割り当てる
解答を見る
IPアドレス設計では、現在の利用状況だけでなく、 拠点、用途、将来拡張、外部接続まで含めて一貫した体系を作ることが重要です。
実践演習:新しい支店のIPアドレスを設計しよう
次の要件をもとに、新しい大阪支店のIPアドレスを設計してください。
前提条件
- 会社全体では10.0.0.0/8を使用している
- 東京本社は10.20.0.0/16を使用中
- 大阪支店には10.21.0.0/16を割り当てる方針
- 一般社員PC:180台、将来300台
- IP電話:150台、将来220台
- サーバー:20台、将来50台
- ネットワーク機器:30台、将来50台
- ゲストWi-Fi:最大200台
- 各用途は別ネットワークにする
- 将来新しい用途が増える可能性がある
課題1.必要なサブネットサイズを考える
各ネットワークに適したプレフィックスを考えてください。
IP電話:______
サーバー:______
ネットワーク管理:______
ゲストWi-Fi:______
課題1の解答例を見る
- 社員PC:/23
- IP電話:/24 または将来余裕を見て/23
- サーバー:/26 以上を検討
- ネットワーク管理:/26 以上を検討
- ゲストWi-Fi:/24以上
唯一の正解があるわけではありません。 将来端末数、運用方針、冗長化機器、固定IP予約などを考えて決めます。
課題2.アドレス範囲を割り当てる
10.21.0.0/16の中から、
用途ごとにアドレスを割り当ててください。
ネットワーク管理:10.21.10.0/24
サーバー:______
社員PC:______
IP電話:______
ゲストWi-Fi:______
将来予約:______
課題2の設計例を見る
| 用途 | 設計例 |
|---|---|
| ネットワーク管理 | 10.21.10.0/24 |
| サーバー | 10.21.20.0/24 |
| 社員PC | 10.21.40.0/23 |
| IP電話 | 10.21.42.0/23 |
| ゲストWi-Fi | 10.21.50.0/24 |
| 将来予約 | 10.21.64.0/18など |
重要なのは数字そのものよりも、 なぜその範囲・サイズを選んだのか説明できることです。
課題3.設計理由を書く
「社員PCを/23にした理由」と 「将来用アドレスを予約した理由」を、顧客へ説明する文章として書いてください。
将来予約:_____________________________
説明例を見る
社員PC:
現在は180台ですが、将来300台程度まで増加する計画があるため、
254台までの/24ではなく、余裕を持って/23を割り当てます。
将来予約:
今後新しい部署やサービスが追加された場合でも、
既存のアドレス体系を崩さず拡張できるよう、
大阪支店内に将来利用するためのアドレス範囲を予約します。
自分の言葉で説明する課題
後輩から「IPアドレスなんて、空いている番号を使えばいいのではないですか?」 と聞かれました。1分程度で説明してください。
説明例を見る
IPアドレスは空いている番号をその都度使うのではなく、 拠点や用途ごとにルールを決めて割り当てます。 そうすることで、どのネットワークなのか判断しやすくなり、 障害調査やルーティング、セキュリティ管理がしやすくなります。 また、将来の端末・拠点・クラウド追加まで考えて余裕を確保し、 他ネットワークとのIPアドレス重複も防ぐ必要があります。
まとめ
- IPアドレス設計とは、要件をもとにネットワークで使用する アドレス範囲とサブネット構成を決める工程
- 最初に利用者・端末・拠点・クラウド・将来拡張などの条件を確認する
- サブネットサイズは現在の台数だけでなく将来の最大台数を考えて決める
- 会社全体 → 拠点 → 用途 → サブネットの順で階層的に考えると管理しやすい
- ユーザー、サーバー、管理、IP電話、ゲストなど用途別に分割を検討する
- 将来利用するアドレス範囲は予約として明示的に確保する
- クラウド、VPN、グループ会社などとのIPアドレス重複を確認する
- IPアドレス設計表にはネットワーク、プレフィックス、GW、用途、端末数、設計理由などを残す
良いIPアドレス設計とは、今使えるアドレスを作ることではなく、 数年後に拡張しても設計意図を保てる「アドレス体系」を作ることです。
第2章「基本設計」では、 IPアドレス、VLAN、ルーティング、冗長化、インターネット接続、 WAN、VPN、DNS・DHCP、監視、ログを順番に設計していきます。

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